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絶対王者モーリスがいない第33回マイルチャンピオンシップ(11月20日、京都芝外回り1600m、3歳以上GI)は、上位拮抗の大混戦になりそうだ。
勝っても不思議ではない馬が何頭もいるなか、1番人気になるのは、前哨戦のスワンステークスを勝ったサトノアラジン(牡5歳、父ディープインパクト、栗東・池江泰寿厩舎)だと思われる。早くから期待され、池江調教師が「種牡馬にしなくてはいけない馬」と話している大器だ。ここに来て、馬自身がレースでの力の出し方をわかってきたかのような充実ぶりを見せている。
マイルでは昨春の準オープン以来勝利から遠ざかっており、今年は1400mでしか勝っていないが、2000mでも勝ち鞍があり、昨年のこのレースでモーリスから1馬身半差の4着だから、距離に不安はない。
父ディープインパクト×母の父ストームキャットというのは、キズナやエイシンヒカリ、ラキシス、リアルスティールなどと同じ、大舞台に強い「黄金配合」。菊花賞でGI初制覇を遂げた「サトノ」の冠の馬には良血が多いだけに、殻を破った今、大ブレイクする可能性がある。「またルメールか」なら、イスラボニータ。昨年、モーリスらを抑えて1番人気になりながら3着に敗れたイスラボニータ(牡5歳、父フジキセキ、美浦・栗田博憲厩舎)が、雪辱を期してここに臨む。前走の富士ステークスは、4カ月ぶりの実戦で58キロを背負いながら2着を確保。さすが皐月賞馬というところを見せた。
3歳だった一昨年の秋は、セントライト記念(1着)、天皇賞・秋(3着)、ジャパンカップ(9着)というローテーションだったが、昨年は、毎日王冠(3着)、天皇賞・秋(3着)、マイルチャンピオンシップ(3着)と2000m以下に専念。それでも勝ち切れなかった。今年は富士ステークスを叩いてからここ、と、きっちりマイルに照準を絞ってきた。
鞍上のクリストフ・ルメールは、一昨年の天皇賞・秋、前走の富士ステークスにつづいて3度目の実戦だから、よさも癖も把握しているだろう。終わってみたら「またルメールか」というパターンも十分考えられる。
今の京都というか明日の京都を見ると・・・・
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